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材質別|難削材の加工ポイント
5-7高SiアルミニウムPOINT 7
材料特性
アルミニウムは金属の中では軽量であるために利用しやすく、また耐蝕性もあります。
さらに、アルミニウムは比強度(単位重量当りの強度)が大きいため、自動車、鉄道車両、航空機、船舶、コンテナなどの輸送分野で多く使われています。
また、できあがった製品素材をさらに成形加工したり、製品の表面などに精密加工を施したり、切削加工性にもすぐれており、金型などの工具類や機械部品にも使われています。
しかし、アルミニウム合金は高い強度を持つ反面、溶接・溶断は特に難しく、用途変更に応じた改造や、破損の際の修繕は鋼などに比べて困難です。
加工におけるポイント
工具摩擦が生じやすく工具寿命が短いことから、粗切削では超硬合金K10、仕上げ切削ではダイヤモンド焼結体が適正工具材種となります。
粗切削では加工精度に問題を残さない限り、超硬合金を使用して、高切り込み高送り切削を行うほうが良いです。
また、仕上げ切削では、高硬度特性と耐摩擦性に優れたダイヤモンド焼結体を選択すべきです。
ダイヤモンド焼結体は超硬合金やコーテッド超硬合金、サーメットなどに比べると工作磨耗が著しく生じにくく、工具寿命は大幅に向上します。