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材質別|難削材の加工ポイント
5-2コバールPOINT 2
材料特性
コバールは常温付近での熱膨張率が金属の中でも低く、硬質ガラスに近いので、硬質ガラス、セラミック封着用、電子管、電子部品などで接合部材として使用されています。
しかし、コバールは非常に粘りがあり、熱伝導率が低いという特徴があり、加工・切削の難しい材料です。
加工硬化性も大きく、熱伝導率が低く溶着しやすいため、工具刃先にチッピングが起きやすく、また溶着欠損しやすい傾向にあります。
生産現場ではこのようなバリの除去に多大の工数を要しています。
加工におけるポイント
切れ味を向上させバリの発生を抑えるため、切削工具のすくい角やねじれ角を大きくとることが工具損傷、仕上げ面粗さ、切削抵抗の点からポイントとなります。
また、耐溶着性に優れたコーティング工具による加工を行うこともポイントです。